―その時…




「夕衣ッ!
 ちょっとジュース買って来いよ!」




大翔がある女の子に向かってそう言った。



その子は、顔は…可愛いけど…


なんか平凡な子だった。




大翔が


あたし以外の子を名前で呼ぶのは


…初めて見た。





「えぇ?!
 あたし今から用が……」




「お前に否定権はねえんだよッッ!!」




「…はいはい」



「カフェ・オレな」



「分かってるよ~」





なんでこの子は


大翔の好きなジュースを知ってるの?



あたししか



知らないと思ってたのに…