「謝られたらっ…
 お前のこと最悪って思えねぇじゃん!
 俺を正当化できねえじゃんッ…!」



中村君はそう叫んだ。




「…本当に、ごめん…。
 俺…あん時は何も分かってなかった。
 好きな奴殴られる悲しみも
 誰かにボコボコにされる悔しさも…。
 だから……ごめん。」




「謝んなよ!!」



「…今…浅川…どうしてる?」



大翔はそう言った。



「…都立の高校で元気にしてるよ…」




「もし…会う機会があったら言っといて…。
 “あん時はごめん”って。
 “好きって言ってくれてありがとう”って…。」




―大翔…




「…分かったよ…。」



そして、中村君はあたしに近づいてきてあたしの頭の傷を触りながら言った。






「森川、ごめんな…?
 お前とは、もっと他の形で出会いたかった…」




―中村君…