そんな感情のない日が一年以上経ったある日
紗㮈が自分から部屋から出て来て
俺の服の裾を掴んで「パパ」と呼んだんだ。

自分から人と関わろうとせず
部屋からだってご飯やお風呂の時
声をかけた時にしか出てこなかったのに
「パパ」だぜ?

当然泣いて喜んだよ
その後親父が出てきて、は?って顔されたのを良く覚えてる。

組員に慣れるまでは、時間がかかったが
俺と親父には「パパ」「お爺ちゃん」と言い
少しずつ自分から話しかけてくれるようになった