本当の恋とは言えなくて

お昼寝の時間、子供たちが寝静まり連絡帳や保育日誌の記入が終わるとわずかながらホッとできる時間が持てる。

朝から置きっぱなしのスマホをチェックする。保育中はスマホを触れないのだ。

「あっ…。」
昨日連絡先を交換したばかりのカズくんからメッセージが届いていた。
急いでメッセージアプリを開く。

『あまり早足で入らなくていい。また転ぶよ。ちゃんと見守ってるから大丈夫。』
6:50の着信だった。

あの後すぐにメッセージを送ってくれたのだろう。

少し考えてから返信をする。

『メッセージに気づかなくてごめんなさい。仕事中はスマホが触れないので。』
とりあえずそう送って
(また転ぶだなんて、子供扱いもいいとこよね)
そう思うと素直にお礼の言葉が打てず…

『そんなに転んでばかりじゃないのでご心配無く!』
そう送ってから、勢いであっかんべーをしているスタンプを送ってしまった。

何とも大人げない。これじゃあ子供扱いされても文句が言えないわ。と溜め息をつき、送信取り消しをしようとした時、既読がついてしまった。

あたふたしているとすぐに返信があり

『信用出来ないね。』
と一言。続いてあっかんべーのスタンプが送られて来た。

(え、スタンプなんか使うんだ…)という驚きと、信用出来ないね と軽口を叩くようなメッセージに心がほんわかした。

そんなことを考えているうちにもう一通メッセージが届く。

『仕事が終わったら連絡するの忘れるなよ!』

…過保護…? 胸のドキドキが止まらない。

了解 のスタンプを送り、やり取りは終了した。ちょっと距離が縮まったような、本物の彼氏彼女って感じがして…そんなこと絶対に あり得ないのに…。