本当の恋とは言えなくて

「えーっ!どういうこと?!」

家に帰り、すぐに里美に電話をしてその後の出来事とカズくんから聞いた話を報告した。

大丈夫だと言うのに、心配だからどうしても!と、言い張り結局家まで送り届けてくれたことも…。

「まぁ、あれだね。ラッキーっちゃあラッキーだ。」

「うーん。ラッキーか?な?」

「だってそうじゃん!あんなイケメンが彼氏の役してくれるなんて!」

「それは…」

「どうせ彼氏の役してもらうならイケメンの方がいいよ!」

「けどさ…すごく…無表情だし…」

「そっか、紬めっちゃプリプリ怒ってたもんね!」
ツボにはまってフフフと笑いだす。

「笑いごとじゃないよ~」

「けどさ、男性が苦手な紬にしてはうまく話せる方じゃない?」

「まぁ…あまり緊張とかしなくなってきたかな。カズくんに対して。」

「それ!その カズくん って呼び方!あの顔に似合わなすぎで笑える!」

「えー 変かなぁ…」
(私はいいと思ってるけど…)

「いや、いいと思うよ。何か…紬らしくて。」

男性はちょっと苦手だけど、パーソナルスペースに踏み込んでこられなければ大丈夫。もともと明るくて人懐っこい性格だったし。あんなことがなければ…。

「とにかく、ハツカレ誕生 おめでとう!」

「(仮)だけどね。」

二人して笑った。
里美との会話は落ち着く。