「……二宮」
「わっ、!」
「…ちょっといい?」
「禅っ、どうしたの?」
背後から現れた禅は、少しだけ苦しそうな顔を見せた
「いいよ。移動する?」
「ん。…‥来て」
そう言って私の手を引っ張る
……どうしたんだろう。
「禅……???」
屋上まで来て気づく。
あと1分で授業が始まる。これは、サボりだなぁ…ま、いっか。
「二宮さ、……」
「うん?」
「雨宮先輩のこと、好き?」
また春夜にぃの話だ。
あ、そーいえば、バスケ部で一緒だったな、2人。
私たちが従兄弟ってこと、知らないのかな?
あ、でも、春夜にぃから話はよく聞くし、知ってるかも。



