浴室のドアを開けて部屋に入ると、さっきと少し違ってる部屋の雰囲気に
可笑しくなった。
一面総ガラスにカーテンが隙間なく引かれてあって、真っ暗なんだ。
光が遮られていて、何も見えない。

確かに、寝るのなら・・これは正しいけど。

バスロープ姿の僕は、ミネラルウォーターを喉に流し込んでベットの上に腰かけた。暗すぎて、しばらく目が慣れるまで待つしかないだろう。
髪から伝わる雫に無造作にバスタオルで髪を拭く。やっと慣れて来た目に、彼女の方のベットに目をやると頭からシーツをすっぽり被っていて身動きひとつもしない。
もう、眠った? まだ、話もできていないし、告白だってしていない。


『大澤先生、寝てる?』
「・・・いいえ、まだ」
『なら、そっちに行くよ』
「えッ! きゃ、、」

僕が薫の寝ているベットに腰を降ろすと、小さく悲鳴をあげる。


『驚かせた? でもさ、こんな状況でちゃんと言葉に
しないのは、問題だよな』

布団から大きな目だけを覗かせ逸らすこともできず、息を呑む気配を感じた。

『今までにこんな風に自分の気持ちを伝えた事がないから、上手
言えないけど、、最初に会った時から、大澤先生には惹かれてたんだ』

瞳をみつめて僕が微笑むと、薫は黙ったまま、固まっている

『、、君は、僕をどう思う?』