僕の座る後ろから浴室のドアが開く音が聞こえると、彼女が来る気配がして優しく声をかけた。
『ゆっくり温まれば良かったのに』

薫は一瞬足を止めて、ソファに座る僕の後姿を見てくる
不意を突かれたような表情をしたかと思うと、耳まで真っ赤にしている。

「ええ、、大丈夫です。お先にいただきました」
『髪も乾かしたら良かったのに』
「片瀬先生も早くシャワーしたいだろうなって思って」


そう言うと、僕の横の空いてるソファでなく、片方のセミダブルベットに
腰を落とした。そして 彼女が大きくため息をついた。

「はぁ~~」

僕はその様子を少しだけ微笑みながら観察してるけど、薫は気づいてない
なぜなら、窓ガラスに反射した薫を見ているから。

濡れた髪をタオルドライしながら俯いている白いバスロープをまとって、
腰掛けた足は組まれてバスロープの裾から見えるその細い足が、
どうにも色っぽい。  目の毒だ


背伸びをしてフッーと息を吐く

『さて、シャワー浴びて来よう』