俊の優しい声が私に届いた。 『一緒に幸せになろう』 抱きしめられながら、私の背中を俊の手が優しく撫で続ける。 『薫、もう、耐える必要はないんだよ』 俊はそう言うと、私の身体を離してベットで眠る優人のところに連れて行った。 俊が優人の髪を優しく撫でながら言った。 『ありがとうな、今までママを守ってくれて。 これからはパパがお前とママをずっと、ずっと守るからな』 朝日が病室の窓から差し込んで、新しい朝が始まった。 薫が僕の胸の中で思いっきり泣いた。