「ねぇ?俊先生、お姉ちゃんに会ったの?」
『えッ?』
「だって、学会にお姉ちゃんも行ったでしょ?帰国した日に、お姉ちゃんったら慌てて学会に行ったから」
『そう、会ったよ』
「どうだった? 昔と一緒でキレイだったでしょ?」

舞子が僕を試すみたいな表情で聞いて来る

『ああ、昔と変わらないぐらいキレイだったね』
「・・そう・・そうでしょ?! お姉ちゃん、あれで子供がいるんだから驚きよね!」

僕の表情を読み取るつもりなのか、舞子が僕をジッと見てる

『そうだね』
「俊先生ってもしかしてショックだったりして?・・ねぇ?」
『うん、』
「まさか、お姉ちゃん事好きだったりしないよね?」
『舞ちゃん、聞いてくれ、僕と薫の事』

舞子の顔が一瞬で強張り、顔を俯かせた。

『舞ちゃんのお姉さん、薫は僕の恋人だったんだ』
「えッ!!  俊先生・・そんな嘘でしょ?」
『本当だよ、それで、、僕は今でも薫の事が忘れられない』

舞子は僕がそう言うと、自分の耳を押さえて
「いやー!聞きたくない!! そんな事」と叫ぶ。

『舞ちゃん、、黙ってて悪かった』
舞子は頭を横にブンブンと降り、眉をひそめると明らかに不満そうな目でみてきた。

「俊先生、でもね、残念だけどお姉ちゃん今ではとっても幸せそうよ! だって、この間だって、そうそう、私の帰国の日だってお姉ちゃんと一緒に来てた男性(おとこのひと)とね、」

舞子は僕のそう言う言葉を遮って、そして今の薫の幸せを僕に伝えようとする。
『舞ちゃん、いいんだ!』
「俊先生、、」