邪魔しないように退散しよう。
足音を立てないようにそっと足を後ろに動かして、ジャリッ…と音が響いてしまう。
固まって、その体制のまま視線を戻すと綺麗な目がまんまるになってる。
見たことないその人の顔に焦りを感じつつ、どうすればいいか分からないので、さっさと姿を消そう。
「邪魔してごめんなさいっ。」
「っ待って…!」
少し走って止まってしまった私を追いかけてくる結城くん
お互い向き合って、なんとも言えない時間が流れる。
「えっと…、……試合始まるんじゃ…?」
「うん。…引き止めてごめん。」
2人で俯いたまま、じっと向き合ってる。
…何か、あったのかな。でも、私に言うことじゃないし…。
引き止められた私は結城くんから行っていいと言われるまで動けないでいた。
「…腕、大丈夫?」
腕…?……え、なんで?
さっきまでの熱狂で腕の痛みなんか忘れていた私
何で結城くんが私の腕なんか心配しているのか不思議に思って、思い出す。
外から結城くんが私たちのバレーを見ていたことに。
一瞬目が合った気がしたけど、気のせいだったから私たちのバレーじゃなくて中を覗いてただけなんだと理解していた。


