【コミカライズ】それの何がいけませんの?

「実は最近、お困りの方が多くいらっしゃる領地3か所に、寄付をしましたの。民の救済に役立てていただきたいと。それの何がいけませんの?」





 首を傾げ微笑むエルビナの姿に、俺は思わず笑ってしまう。

 つまり、買収については、完全に兄上の言いがかりということだ。





「けれど、困りましたわ。こんな風に大衆の面前でわたくしを貶められてしまうだなんて、神がお怒りになるかもしれません。

陛下――――如何思われます?」





 たっぷりと含みを持たせ、エルビナがゆっくりと父上を見る。

 父上はハッとした表情で、兄上の方へ向き直った。兄上は血の気を失い、今や土気色になっていて、見ていてあまりにも痛々しい。





(しかし、自業自得だな)





 いや、相手が悪かったと言うべきか。

 俺は誰にもバレないよう、静かに笑った。