「何が穏便に、だ! 散々僕と父上を脅しておいて、よくそんなことが言える!」
「穏便でしょう? 身分的に、こちらから婚約破棄を申し出ることは出来ませんし、出来る限り事を荒立てずに済むよう、しっかりと状況を整えましたのよ? そもそも、これまでだってあなたは浮気を繰り返しておりましたし、これでも耐えた方だと思いますわ」
「だ、大体! 他人を買収するなんて、あってはならないことだろう! こんな女が聖女だなんてあり得ない! 絶対、違う!
父上! この女を断罪したところで、神の怒りを買うはずがありません! 然るべき処罰をご検討ください!」
「兄上、エルビナは間違いなく聖女ですよ」
気づいたらそう口走っていた。
これまでずっと黙って来たが、それだけは断言できる。
エルビナは聖女だ。
悪女の如く兄上を嵌めたとしても、俺が心から尊敬し、愛する女性。
彼女が民のために尽力し、たくさんの人を救ってきたのは紛れもない事実だし、元はと言えば兄上が悪い。そんな彼女を断罪など、出来よう筈がない。
「穏便でしょう? 身分的に、こちらから婚約破棄を申し出ることは出来ませんし、出来る限り事を荒立てずに済むよう、しっかりと状況を整えましたのよ? そもそも、これまでだってあなたは浮気を繰り返しておりましたし、これでも耐えた方だと思いますわ」
「だ、大体! 他人を買収するなんて、あってはならないことだろう! こんな女が聖女だなんてあり得ない! 絶対、違う!
父上! この女を断罪したところで、神の怒りを買うはずがありません! 然るべき処罰をご検討ください!」
「兄上、エルビナは間違いなく聖女ですよ」
気づいたらそう口走っていた。
これまでずっと黙って来たが、それだけは断言できる。
エルビナは聖女だ。
悪女の如く兄上を嵌めたとしても、俺が心から尊敬し、愛する女性。
彼女が民のために尽力し、たくさんの人を救ってきたのは紛れもない事実だし、元はと言えば兄上が悪い。そんな彼女を断罪など、出来よう筈がない。



