【コミカライズ】それの何がいけませんの?

 俺の婚約者――――愛しいエルビナにくだらない因縁を付けられた。

 元々彼女は兄上の婚約者で。兄上に悲しい想いをさせられていて。せっかく今は俺の婚約者として、毎日笑って過ごせているのに。





「エルビナは聖女です。高潔で美しい、素晴らしい女性です。悪魔だなんて言われる筋合いはありません」



「本当なんだ! あの女はいつも僕の一挙手一投足を監視しながら、ネチネチと嫌味を言い、蔑み、時に聖女の力を悪用しながら苦しめてきたんだ! それに、僕達の婚約が解消されたのだって、絶対あの女の差し金だ。嵌められたに決まっている」



「そんなこと、俺のエルビナがするはず無いでしょう!」



「信じられないのも無理はない。今は未だ証拠がないからな。だが僕は絶対にあの女の本性を暴いてやる。絶対に、だ」





 兄上はそう言って踵を返す。

 憤りを抱えつつ、俺もその場を後にした。