この街で君を拾う

「狭いですけど、ゆっくりしてってくださいねぇ〜」

「いえいえ、お邪魔します」

私の部屋は玄関を入ってすぐ右側に台所、左側に脱衣所、トイレ、お風呂がある。

1部屋しかないので、リビングには小さなテーブルとテレビ、シングルベッドなど、生活に必要なものくらいしか置いていない。

「今、晩ご飯作るんで、適当に座っててくださいね」

「いえ、俺も手伝うよ」

「作るって言っても、まだお米も炊いてないから作れないんだけどね」

早炊の設定にして炊飯器セットした。

「あ、先にシャワー浴びてきていいよ?」

「有難う。ではお先にお風呂頂きます」

日向君がお風呂に行ってる間、テレビを見ながらぼんやりと過ごした。

家に帰ってきても、ほぼ寝るだけだから、自分でも殺風景な部屋だと思った。

クッションとか、ぬいぐるみの1つでも買っとけばよかったな。



「日和ちゃん、あがったよ〜!」

「はぁ〜い!」