この街で君を拾う

コーヒーマシンがあるわけではないので、インスタントコーヒーを入れてテーブルに置いた。

「ほら、コーヒー飲んでシャキッと起きる」

「ん〜」

全く起き上がる気配がない。

食パンが焼き上がる前にベーコンエッグを作る。

フライパンが小さいので1人分しか作れない。

2人分のベーコンエッグが出来上がった時、ちょうど食パンが焼き上がる音が鳴った。

大きめの音が鳴ったのが嫌だったのか、日向は寝返りうった。

2人分の朝食を盛り付けてリビングへ戻った。

「朝ごはんできたんだから、もう起きて?」

さっきまでと違い、枕を抱いて寝ている。

「もう、なんで枕抱いてるの〜」

「だって、日和の匂いがしていいんだもん」

「はぁ?!!」

私は慌てて枕を取り上げた。

「ちょっと、返してよ〜」

「朝ごはん食べたら、返してあげる」

そう言うと、ようやく日向が起きた。

「日和の意地悪〜」