さっきはあんなこと言ってたけど、ほんとにそうなのかな?


淡々と帰る支度をする難波さんの背中に問いかけたくなる。と同時に恋しくなり、革靴に足を踏み入れる難波さんの背中に抱きついた。



「あのん?、」


「…好きです。」


「………。」


「難波さん…大好きです。」



そう言うと、ゆっくり振り向いた難波さん。



「これだから早く帰りたかったのに…。」


「え?…、」



早く帰りたかった…?



「こんなことされたら、我慢していて理性なんて一瞬で吹っ飛ぶ。」



我慢や理性という言葉に引かれていると、唇が重ねられ、いつの間にか背中に壁が当たっていた。



「っ、…なん、ば、さん……。」


「声…聞かれちゃうから我慢。」



なんて言われても……。難波さんがそうさせてるんじゃん。


次第に荒くなるキスに、わたしの気持ちと身体もいっぱいいっぱいになる。