「それがぁ…和田部長に怒られちゃいました。」


「どうして?」


「頼まれてた書類の制作、すっかり忘れちゃってて。それで急いで作ったんですけど、それがミスだらけで…。最終的には舞子に託しました。」


「…そっか。僕が休んだせいだね。」


「え?そんな全然です。…わたし、来年はもっと頑張ります。」



ガッツポーズを見せると、クスクスと笑われた。


多分あの笑顔的に、わたしに期待していない。ほんとに頑張るつもりでいるのに。



「期待してる。」



なんて絶対嘘だ。ずっと笑ってるじゃん。


ムゥ!とほっぺを膨らせながらも、この時間がすごく幸せ。だって今日から5日間、難波さんとずーっと一緒なんだもん。何しようかな〜?


夕日の差す景色を見下ろしながら幸せなことだけを考える。


最っ高な大晦日だ。



「っ、……難波さん?、」



背後に気配を感じたかと思うと、抱きしめられた。