「ね、あのん。」


「はい…?」


「嫌いじゃなくて、好きって言ってほしい。それが嘘だとしても、あのんから聞けたら僕は幸せだし、なんだって許せるから。…って、なんかメンヘラだね、僕。」



と顔を隠す難波さんに眉を下げる。


…愛おしい……今ものすごく難波さんが愛おしい。


そう思った途端、わたしの体は動いていた。難波さんのことを静かに抱きしめ、優しく背中を摩る。



「…好きです…。嘘じゃなくて、心の底から難波さんが好きです。」


「………。」


「…難波さん…?」


「……ん。聞いてる。」



小さな声でそう言った難波さんが、今日はやけに小さく感じた。


と思った瞬間、なぜかクスクスと小刻みに笑い出す難波さん。



「…あのん、お腹鳴ってる。」


「っ、鳴ってませんっ!」


「お腹空いた?パスタ作ってあげるよ。」


「パスタ…!」



食べたいっ!!……。