「どうしたら、“この人に恋してる”って、自分でわかるのかな?」

「片想いぐらいはしたけど、態々そんなこと考えたことないよ。ちょっと考えすぎだって!」

「もー…。じゃあ、美保さんも考えすぎずに、そのネットの人と会ってみたらいいじゃない」

「さっきと真逆のこと言うね…。こっちは結構リスキーなのに」

「真昼のカフェとか、衆人環視があっても、やっぱり怖い?」

「うん…。まだ上京して間もないし、自宅付近のことすらよくわかってないから」

それを思うと、イタミンと学校も最寄り駅も一緒の私は、恵まれているだろう。

「じゃあさ、一緒に来てくれない?」

唐突に言う美保さん。

「え?」

「1対1は怖いけど、2人ならまだ怖くないし」

「う、うん…」

「じゃあ、その人に伝えておくね!クラスの飲みはパスして行こう!」

「わかった…」

何だか、ちょっと厄介なことになってしまった…。