「まぁ、確かに…。私も、大学はもっと真面目な雰囲気かと思ってただけに、同じような思いはあるよ。でも、前の学校はもっと酷かったから、それよりはマシだと思うようにしてる」

美保さんがそう言うので、

「そうね…。私も地元の高校よりはずっとマシだって思うことにするよ」

美保さんはもう帰宅するとのことだが、私は図書館でレポートをさっさと仕上げてしまいたかったので、そこで別れた。

確かに、完全に孤立していた高校時代を思えば、美保さんを筆頭に、数こそ少なくても友人が居るのは救いだろう。

同じ学生マンションに住んでいる、女子大に通う友達曰く、

「うちの大学、チャラい子なんて殆ど居ないよ?」

とのことなので、同じような偏差値なら、女子大にすればよかったと後悔もした。

とはいえ、女子大の友達は、本当は共学に行きたかったというのだから、お互い無い物ねだりなのかもしれない。