今の雅は総長モード。
金髪で、前髪をあげてヘアピンでクロスに
止めている。
あぁ、かっこいいな。
ふとそんなことを思っていた私は、
気づいたら雅に手を伸ばしていた。
雅に触れたくて、手を伸ばしてしまった。
手と雅の頬が触れるまで2ミリのところで
雅が起きた。
「桜花ちゃん、おはよう。
起きたなら起こしてくれたらよかったのに」
急いで手を布団に戻そうとすると、
雅に手を掴まれた。
「桜花ちゃんのこと、やっと触れられる。
海岸に向かってるって聞いた時は焦った
んだから」
「どうして、ここがわかったの?」
「うちの情報担当を舐めてもらったら
困るよ」
「凪の仕業ね...」
「凪がいてくれて助かったよ。
それで、桜花ちゃん。
君が何となくここにきた理由は
わかってるつもり。
でも、君の口から聞きたいな」
「そんなの、私の居場所がもうどこにも
ないからに決まってるでしょ!!
桜龍も炎舞も私のこといらないって言う。
家でも私はひとりぼっち。
私がいてもいなくても変わらない。
なら死んで楽になりたかった。
なのに余計なことしないでよ!!」
言い終わる前に雅が私のことを抱きしめた。
「辛かったね。ごめんね。
僕たち、酷いことたくさんしたよね。
本当にごめんね。
許してもらうつもりはないよ。
この桜花ちゃんの気持ちは一生僕が
背負っていくつもり。
でもね、桜花ちゃん。
もう、絶対に自分の命を粗末にしないで
ほしい。
桜花ちゃんのことを、みんなが必要
としているし、桜花ちゃんが死んだら
みんな悲しいよ。
僕なんてきっと泣き狂ってしまう。
だから、もうやらないでほしいんだ」
「雅に、何がわかるのよ‼︎
何も知らないくせに!
私のこと気持ちも、苦しさも
知らないくせに!
勝手なこと言わないで‼︎」
雅がさらに私のことを強く抱きしめた。

