ー雅サイドー
桜花ちゃんが、倉庫に来なくなってから
みんな息してないみたいに静かに
なっちゃった。
それからというもの、炎舞の動きは
一切なくなった。
まるで、存在すらしていなかったように
まったく動きがなくなったのだ。
それだけ、桜花ちゃんの存在が大きかった
ということだろう。
当の僕も、桜花ちゃんと会えなくなってから
なにもやる気がおきなくなっちゃった。
でも、桜花ちゃんの姿を一眼でも見たくて
毎日学校に通っている。
馬鹿らしいと自分でも思うんだけどね。
裏切ったのは桜花ちゃんだけど、僕が姫を
降ろしたからその分際でいうのはおかしい
ことは分かってるんだけどね。
やっぱり裏切り者だろうが、桜花ちゃんに
会いたくなる。
あっ、反対側から桜花ちゃんが歩いてくる。
数日会ってないだけなのに、こんなにも
愛おしいなんて。
でも、あの場で桜花ちゃんを姫から
降ろさなかったらチームがバラバラに
なっていたかもしれない。
雅はあの瞬間苦渋の決断をせまられて
いたのだ。
雅も本当は嘘ではないかと思ったけど、
桜花ちゃんのあの言葉もあったし
カバーするにもカバー出来なかった。
でも、こんなの結局は言い訳でしかない。
あの時、桜花ちゃんを守っていたら
僕達の関係は何か変わったのだろうか。
そんなことを思いながら、桜花ちゃんと
すれ違おうとした時、桜花ちゃんは
泣きそうな顔をしていた。
なんで、君がそんな顔をしているの?
僕達を裏切ったのは君じゃないか。
僕は出来るだけ平静を装い、
その場を後にした。

