薄暗い部屋が映し出された。

古いアメリカ映画に出てくる犯罪組織のアジトを思わせる雰囲気だ。

画面中央に何かのシルエットが浮かんでいるが、暗がりでぼんやりとしか見えない。

どことなく不気味な緊張感が漂っているように感じられた。


突然、画面が明るくなった。

部屋の天井から吊るされた裸電球が点灯し、左右にゆらゆらと揺れている。

中央にあったシルエットの正体は椅子に座った人間だった。


僕は画面を食い入るように見つめた。


女だ。


足首を椅子の脚にロープで括りつけられ、両手を後ろに回されている。

頭にはすっぽりと茶色い紙袋が被せられていた。


見覚えのあるワンピースを着ていた。