[とても切ない曲ですね、ボカロ曲とは思えないクオリティです。思わず泣きそうになりました]とコメントしてくれた人には[Youtubeにはフルと私の作った曲一覧があります。よろしければご覧ください、お褒めいただきありがとうございます]と返信する。
どうしてかはわからないけどむかしから人から避けられる事が多いから、顔も声もわからない誰かが直接、こうやって話しかけてくれるのはすごく嬉しい。
他にTwitterやYoutubeに通知がないことを確認し、曲の制作に取り掛かる。
自分好みにカスタマイズされたキーボードと、マウスを触ると、自然と頭が音楽のみの世界に入っていく。
私が使用しているAI 映那の声は、私の声をサンプルとしていくつか録音したものをベースに作り上げたもの。
AIだけでは出せない声も、人の声をベースにすれば少しはマシになる。
AIではありえない息切れやブレスを作ったのも私のこだわり。
曲を作るときは、色の組み合わせが良いものを作るようにしていて。
私は、いわゆる共感覚を持っているから。
ドの音を聞くと、赤を感じる。
この能力があって良かったと思えるのは、この仕事だけ。
こうやって、ひっそりと音楽を楽しんでいけたら良い。
そう、おもっていた。