予鈴のチャイムが鳴った。

羽鳥先生は教室に入ると、教壇に上がり椅子に座って教科書を読んでいる様子。

背もたれにうっかかり、足を組んで本を読んでる姿は凄く絵になる。

ただ、教科書軽く読んでるだけなんだけど、すごくカッコイイ。

前のおじいちゃん先生、綿田が同じことしてもカッコイイのかな。



《綿田が座って教科書を……?》



「……ぷっ…あははっ!(笑)」




想像してしまってふきだしてしまった。、

大きな声でいきなり笑ったからか、周りの視線が一気にこちらを向く。

少し恥ずかしくなり、ペコッと頭を下げて着席すると周りも今まで通りに戻った。




「華?どうした!?」

「いや、羽鳥先生教科書読んでる姿がカッコイイから、綿田があんなして座っても同じようにカッコイイんかなって思って想像してみたの。」

「は?なんでそうなんの(笑)」

「うん、想像したら面白くて(笑)」

「綿田があんな風に?
……いや、ないわぁ(笑)」



やっぱり羽鳥先生だからカッコイイんだよね。

アタックしたいけど男嫌いを克服しない限りは難しいよなぁ。

でも、今アタックしないと損する気がする!




「美香、私ね、羽鳥先生にアタックしてみようと思う!」

「え、まじ?
でも華、男無理じゃなかった?」

「うん…まだ怖いのは変わらないよ。
でも、先生カッコイイし、今アタックしないと損する気がするんだよね。」

「華……よし、わかった。
それなら私は応援するよ!」

「美香ぁ〜(´;ω;`)
ありがとう、私頑張るよ!」