あたしに被されたメット。

悠のなのに......

「はるかー??」

あたしは大きい声でしゃべった。

「どしたあ」

悠は慣れているように大きい声で話す。

「メット......」

「んやあ、いいよ。葵危ないし」

え...

悠だって危ないのに

「着いたー!!!」

「海......??」

「ん、辛いことがあったときいっつもココ来んの!!」

あたしは涙が止まらなかった。

あたしは流せたのかな

あの海と一緒に流れてくれたのかな。

世界に繋がってる海に......

「お、もうちょっとで23:03だ」

「え?」

「なんかさ、ゆうが言ってたの」

「なにを??」

「ん、23:03の星が1番綺麗なんだってさ」

「へー」

あたしは空に向かって大きく背伸びをした。