ギリギリお迎えの時間に間に合った。
さっき、彼と付き合い始めたけれど、この保育園での様子は、特に何も変わらずにいつもの光景。
これからもずっと変わらずにこんな感じなのかな? そう思っていたのに――。
「今日は、うちでご飯食べませんか?」
「えっ? 生田さんの家でですか?」
「はい、そうです」
どうしよう。いきなりお家ご飯に誘われる展開がきた。
「柚希ちゃん、うちに来てー」と斗和ちゃんが言うと「ママ、行こっか!」って、柚希はすでに行く気満々な様子だった。
断る理由、もう何もないよね?
「じゃあ、よろしくお願いします」
私の家を通り過ぎ、十分ぐらい更に進んだ場所に、生田さんの住んでいる家があった。
白くて大きな家。大きな庭もあって、モデルハウスみたいにとても綺麗!
一軒家かぁ、憧れる。
立ち止まり、彼の家を眺めながら私は言った。
「ちょっと偏見かもしれないですけど、生田さんは駅前にある豪華なマンションに住んでいるイメージでした。しかも最上階」
「はは、そんなイメージでした? 江川さんすごいです。実は昔、そのマンションに住んでいました!」
なんと、正解だった。
「この家、斗和が産まれてから建てたんです。子供が過ごしやすい家になるように、一緒に笑い合いながら過ごしている場面を想像しながら。工務店の人に何回も相談に乗っていただいて完成しました。ここは今、一番大切な僕の居場所です」
彼は本当に子供のことを一番に考えているんだな。
それにしても、子供が産まれてから家を建てるって忙しそう。家全体を考えたり、ひとつひとつの部屋の壁とか床とか、考えること沢山あるよね? 育児しながら俳優のお仕事もして、彼は他にも色々やってそうで。 私は柚希が生まれた頃は、彼のように考える余裕なんてなかったな。
玄関のドアを開けた瞬間、新築の香りと花のような?いい香りもしてきた。
リビングへ行く。私の家みたいにおもちゃが散らかっていたりしないで、とても綺麗だった。斗和ちゃんがトイレに行きたくなって家に来た時、散らかった部屋を見られてしまったことを思い出し、ちょっと恥ずかしくなる。
「見学しても良いですか?」
「はい、どんどんしてください」
「私、お部屋教えてあげる!」
「斗和、二階も全部教えてあげてね! 僕はささっと何かご飯作ってますね!」
「すみません! ありがとうございます!」
私と柚希は斗和ちゃんに家の中を案内してもらった。
さっき、彼と付き合い始めたけれど、この保育園での様子は、特に何も変わらずにいつもの光景。
これからもずっと変わらずにこんな感じなのかな? そう思っていたのに――。
「今日は、うちでご飯食べませんか?」
「えっ? 生田さんの家でですか?」
「はい、そうです」
どうしよう。いきなりお家ご飯に誘われる展開がきた。
「柚希ちゃん、うちに来てー」と斗和ちゃんが言うと「ママ、行こっか!」って、柚希はすでに行く気満々な様子だった。
断る理由、もう何もないよね?
「じゃあ、よろしくお願いします」
私の家を通り過ぎ、十分ぐらい更に進んだ場所に、生田さんの住んでいる家があった。
白くて大きな家。大きな庭もあって、モデルハウスみたいにとても綺麗!
一軒家かぁ、憧れる。
立ち止まり、彼の家を眺めながら私は言った。
「ちょっと偏見かもしれないですけど、生田さんは駅前にある豪華なマンションに住んでいるイメージでした。しかも最上階」
「はは、そんなイメージでした? 江川さんすごいです。実は昔、そのマンションに住んでいました!」
なんと、正解だった。
「この家、斗和が産まれてから建てたんです。子供が過ごしやすい家になるように、一緒に笑い合いながら過ごしている場面を想像しながら。工務店の人に何回も相談に乗っていただいて完成しました。ここは今、一番大切な僕の居場所です」
彼は本当に子供のことを一番に考えているんだな。
それにしても、子供が産まれてから家を建てるって忙しそう。家全体を考えたり、ひとつひとつの部屋の壁とか床とか、考えること沢山あるよね? 育児しながら俳優のお仕事もして、彼は他にも色々やってそうで。 私は柚希が生まれた頃は、彼のように考える余裕なんてなかったな。
玄関のドアを開けた瞬間、新築の香りと花のような?いい香りもしてきた。
リビングへ行く。私の家みたいにおもちゃが散らかっていたりしないで、とても綺麗だった。斗和ちゃんがトイレに行きたくなって家に来た時、散らかった部屋を見られてしまったことを思い出し、ちょっと恥ずかしくなる。
「見学しても良いですか?」
「はい、どんどんしてください」
「私、お部屋教えてあげる!」
「斗和、二階も全部教えてあげてね! 僕はささっと何かご飯作ってますね!」
「すみません! ありがとうございます!」
私と柚希は斗和ちゃんに家の中を案内してもらった。