彼に対しての欲が出てきて、恋人同士になりたいなとも思ったけれども、彼は雲の上にいる、手の届かない人なのは変わりなくて。恋人になんてなれるはずがなかった。

 ご飯を一緒に行くだけで幸せだった。
 LINEで会話するだけで幸せだった。

 保育園の行事や、送り迎えの時間に会えた時も話せたし。

 ――私の心は、完全に浮かれていた。