「早速行こうか。プリンセスの輝かしい晴れ舞台へ」
私たちは車で学園へと向かった。しばらくすると校門が見えてきた。
「うわー大きい。想像以上の広さだね」
私はあまりの大きさについ思っていることが口に出てしまった。でも、それだけ大きいくて広い。
まるで絵本に出てくるお城のようね。
まるで、自分が本当にプリンセスになったようで胸がワクワクした。女の子なら一度は経験してみたいことNo. 1だろう。
それだけ豪華な学園だった。
「受付してから入らないとね〜。ゆずちゃんは可愛いからすぐ彼氏ができちゃうかもねぇ〜」
「ダメ!」
ママのるんるんとした言葉に被せるようにすかさずパパが言った。
「絶対にダメ。ゆずは永遠に僕と一緒にいるの!お嫁になんてあげないよ。」
…子供かよ!心の中でツッコミを入れる私だが永遠にはないでしょ、と思った。ひとり立ちはしたいと思ってるし、ずっと迷惑かけるわけにいかない。
「いいじゃない!ゆずちゃんのお嫁姿見たいもの〜。それに、私たちの子だもの!モテないはずないわ」
「そこは認める。なんて言ったってちえちゃんの子だからね。美人なのは当たり前!」
「ようちゃん」
と、車の中、そして娘の前でもあいかわらずラブラブな夫婦なのであった。