「ねぇ、今から遊びに行かない?」


その様子を見つめていた結衣ちゃんは、彼女から視線を私たちに戻すと言った。


「今から?」


スマホを弄っていたあい子も、その声に視線を結衣ちゃんへ向ける。


「うん。試験も終わったし、あんなん見せられて気分悪いよ!暇ならみんなで行かない?」

「私はいいけど、さくらどうする?」

「私も大丈夫」

「花菜もいいよね?」

「うん、いいよ!」

「じゃ、けってーい!てか、もうすぐ花菜の誕生日だからお祝い、お祝い」

「え、マジで!いいの?」


そっか、もうすぐ花菜ちゃんの誕生日。

不意打ちでお祝いをしてもらえることになった花菜ちゃんは大喜びだ。


こういうところが彼女たちの憎めないところだと微笑ましくなる。

いつも自分に正直で、相手に対してまっすぐだ。