翌朝、いつの間にか落ちていた眠りから覚めると、部屋の片隅に自然と目が留まる。

ぼんやりとそこを眺めたあと、ゆっくりと体を起こした。


汚れの落ちた制服と、高瀬くんの服が隣合わせに並ぶ。



冷と熱。


罪と赦し。


制服の白とTシャツの黒。



家に帰ってすぐに洗濯した制服は、ネットで調べた洗い方のおかげで泥汚れもほとんど落ちてすっかり綺麗になった。


目に見える汚れはすぐ落とせても、心や体の穢れは簡単に消すことはできない。

高瀬くんの服にその穢れが移ってしまうような気がして、何度も何度も洗い直した。


頭は冷えきっているはずなのに、それに反するように心の奥は熱を持つ。

一晩たっても冷静になるどころか、複雑な思いが絡み合って余計に心が乱れた。


どんな顔をして高瀬くんに会えばいいのか、みんなの前に立てばいいのか、分からない。