「輝、どうするんだよ」

「…なんとかする」

「なんとかするってどうやって」


鈴木くんが高瀬くんに詰め寄る。

鈴木くんも彼女がいるみたいだから、自分のせいで大切な人が傷つけられたら、と思うと憤りを覚えるのかもしれない。


次第に応酬はヒートアップしていく。

当事者の私を差し置いて、勝手に話を進めるのはやめてほしい。


「もうやめて」


だんだんイライラが募ってきて、珍しく感情的に声を張り上げた。

私の声に驚いた2人は、私を見て黙り込む。


「もう、放っておいて」

「いや、でも…」


心配してくれているのは分かる。

鈴木くんの態度から、それはちゃんと伝わっている。


だからこそ、今はそっとしておいてほしい。