「小林さんだっけ?2人仲良く学校中から嫌われちゃうなんて、もしかしてあなたもそこのビッチと同類?」
「…っ、あんたね…」
「やめて!」
そんなに大きな声を出したつもりはないけれど、静まり返った教室には案外大きく響いた。
「あなたが嫌いなのは私でしょ?あい子を悪く言わないで」
初めて反論した私に一瞬、意外そうな顔を見せたあと、村上さんは厭らしい笑みをより一層深める。
「なにそれ、美しい友情ごっこ?意外と言うのね」
その瞳は笑っていない。
昏い嫉妬の炎がドス黒く燻っている。
「…おまえ、こんなこと許されると思ってんのか?」
「輝まで私を疑うの?私より、あの女の味方をするっていうの?」
ヒステリックに叫ぶ村上さんは、理性も良心もなにもかも失くしてしまったみたいだ。
きっともう、彼女が立ち止まることはないだろう。
バラバラに切り裂かれた紙片に、次はおまえの番だと言われているようだった……。