それは、ちょうど1年前。


私が中学3年生の時のことだった―――。



その頃の私は、今と変わらず人見知りで大人しい性格だったけれど、仲のいい友達もそれなりにいる、普通の、本当に普通の中学生だった。



うちの中学は市内ではわりと大きな学校で、3校の小学校がその校区になっていて。

3校から集まるといっても、半分は私の通っていた小学校からの生徒だったから特別、不安もなかった。


あい子とは1年生の時は違うクラスになってしまったけれど、2年生、3年生では同じクラスでたくさんの思い出を共有してきた。


特別親しい子はそんなにいなかったけれど、学校全体が仲のいい雰囲気だったからクラスでも部活でもそれなりに上手くやっていた。



…――そんな良好だった学校生活に変化が訪れたのは、3年生に進級してわりとすぐのことだった。



もう、今となってはなにが一番初めのきっかけだったのか分からない。

けれどその出来事が、私の人生を大きく狂わせることになったのだ……。