シャワーを浴び、裸身にバスタオルを巻いただけの姿で部屋へ戻る。ベッドの上で枕に背中を預け、あなたがじっと見ている。そばに寄ろうとしたら鋭い声が飛んできた。

「私の前に立ってバスタオルを外しなさい。璃世(りせ)のからだを見たい」

冷たい感触の眼差しに絡め取られ、わたしは動けなくなった。

もうすぐ二十八歳の誕生日を迎える。会社帰りにジムへ通い、食事にも気を遣って、あなたの心をいつまでも繋ぎ留めておけるように、いつもプロポーションに気をつけてきた。