杉山常務の役員昇進の話は白紙になった。数日後、自宅で首を吊っているのを家族が発見した。

あなたは課長に降格、さらに地方の子会社へ飛ばされた。しかし課長とは名ばかりで部下もおらず仕事もない。時を同じくして、妻から莫大な慰謝料を請求されたと噂に聞いた。

持ち前の鋭敏な手腕により、輝かしい未来を確約されていたはずのあなたは、家も財産も、将来すらも、一瞬にして全てを失った。

男たちの破滅を見届けてから、わたしは会社へ退職を申し出た。慰留もなく、すんなり受理された。