「じゃあさ、俺は今、何色なの?」
 一翔くんが興味津々に訊いてきた。

 私は和哉くんと目を合わせて「ふふっ」と笑いあった。

「どうしよう、教えよっかな?」
「唯花ちゃん、これは内緒にしとこうよ!」
「また秘密か?」

 和哉くんが私たちふたりを交互に見て、ため息をついてから言った。

「いいなぁ、俺もふたりみたいに、お互い色を浄化しあうみたいな恋人ほしいな!」

 ちなみに、一翔くんが入ってきた瞬間から見えている彼の色は、ピンク色だった。とてもキラキラしていて綺麗なピンク。

 『純粋に恋をしている色』。