それからよく彼から誘われるようになり、いつの間にか、倉庫に行くのが日課になっていった。

 他のメンバーとも出会った。結構色んな人が自由に出入りしているから、何人いるのかよく分からないけれど、50人くらい? もっといそうかな? 彼は悩まなくてもいい程に慕われている感じ。こんな大人数をまとめる総長だなんて、すごい! 

 ちなみに全員集まる日もあるみたいだけど、その日は私の隣にいられない時もあるからって理由で、私は呼ばれない。

 あと、占いのバイトもあるから、その時は断ったりも。彼はバイトについては一切訊ねてこなかった。それに、悩み相談したのが私だったのが知られたら、彼、気まずいかな?って思い、こっちからもあえて言わなかった。まぁ、彼も、そこまで私に興味はないのかな?
 
 一翔くんが私から離れ、チームの人たちと話をしている時だった。和哉くんがひとりでいた私に質問してきた。
「ねぇ、バイトしてるんだっけ?」
「あ、うん」
「なんのバイトしてるか当ててみよっか?」
「えっ?」

 占い師って、なかなか珍しいバイトだから、絶対に当たらないなと思っていた。

「占いやってるでしょ?」
「えっ? なんで分かったの?」

 とっさに発した言葉に後悔する。
「違うよ!」って言えばよかったのに。

「一翔は知らないんでしょ?」
「う、うん」
「内緒にしてあげるから、僕とデートしない?」
「はっ? えっ?」

 いきなり何?

 ものすごく大きな声を出してしまい、私はなんとなく一翔くんをみた。そしたら彼はじっとこっちを見ている。