私は弥富葵。高校2年生だ。私は今、恋をしている。相手は、同じクラスの小泉誠太くん。
「おーい!葵〜!」
彼は私の名前を呼びながらこちらに手を振っている。彼の名前は、小泉誠太。彼は私の幼馴染で小さい頃からずっと一緒にいる。そんな彼と私は今年も同じクラスになった。それだけでもとても嬉しいのに、席まで隣同士なのだから神様には感謝しかない。
「どうしたの?」
私はそう言って彼の方へ駆け寄った。
「あのさ、今日暇?久しぶりにどっか行かね?」
彼からの突然のお誘い。こんなことを言われたら誰だって期待してしまうだろう。しかし、今は放課後。教室には私達以外に誰もいない。つまり……二人きりだ。これって……もしかしてそういうことなんじゃ……!?
「うんっ!!行く!!」
私はつい嬉しくなって大きな声で返事をしてしまった。そのせいなのか分からないが、彼が少し恥ずかしそうな顔をしている。これはこれで可愛い……。
「じゃあ、準備できたら校門集合ね」
彼は照れ臭そうにそう言うと足早に帰っていった。早く支度しないと……。私は急いで帰る用意をして校門前に向かった。