これは、私エイミーが出会った最低な元カレとのお話。

私はあんまり異性に対していい印象を持つことが少なかった。むしろ苦手。

小学生の頃、男子からしょっちゅう悪口を言われたり嫌がらせをされたりしていた。

具体的にどんなことをされていたかと言うと、プールの授業の際に太ももに生きた蟻を乗せられたり、ランドセルを投げ捨てられたり、理科の実験中にお湯をかけられたりした。そして、小学校では月に一度、昼休みにクラスメート全員でドッジボールやベースボールなどをして遊ぶ日があったんだけど、そこで「ノロマ!」とか「役に立たへん奴」とか言われて何度も泣いた。そのたびに、幼なじみのレティシアに慰められた。

半分クラス崩壊していた年もあったくらいだから、男子という存在は私にとって恐怖でしかなかった。そんな私が男子の見方が変わったのは、小学五年生の時。

小学五年生の夏、六歳下の妹のリジーが沸騰したヤカンのお湯を頭からかぶって大火傷を負い、大きな病院に入院することになった。両親はリジーの元へ交代で通い、私と二つ下の弟のロヴィーノの面倒は祖父母が見てくれることになった。