30点でも愛されてます!

「悲しい想いをさせてごめんね。でも、もう大丈夫だから。」

遼は、この三年間、イギリスに行かされていたようだ。
でも、そこでの頑張りを認められ、ご両親も渋々私達の結婚を許してくれたと言う。



「お母様が勝手なことをしたらしいね。お父様は最初から許してくれてたんだけど、お母様には頭が上がらないから。
でも、今回はお母様もさすがに許してくれたよ。」

それは嬉しいけど...
でも、だめだよ。
私は手切れ金を受け取ってしまったし、そのお金に手を付けてしまった。
それに、私のせいでお母さんを関西に連れて来たんだし、私達は仕事もこっちでみつけた。
それに、今は保護猫のみい子もいるし。



(だめだよ...もう遅過ぎる...)



「どうしたの?」

また涙が溢れ出した。
私は涙を拭い、懸命に話した。



「もうダメだよ。
私はもう関西に住むことを決めたし、帰れない。
やり直すのは無理だよ。」

遼はじっと私をみつめていた。
私はその視線を感じながら、辛くて、後ろめたくて、顔を上げられないでいた。



「......わかったよ。」

遼が立ち上がった。



「じゃあ、元気でね。」

「え?」



そんなに簡単に?
この状況が一瞬よくわからなくなって、私は遼を見上げてた。
遼はちょっと困ったような笑みを浮かべると、私の前から去っていった。



そうか、やっぱり、遼は心の底では怒ってたんだね。
私が手切れ金を受け取ったから。
しかも、せっかく来てくれたのに、それを断った。
いくら穏やかな性格の遼でも、そりゃあ気分壊すよね。



でも、これで本当にさようなら。
最後にもっとちゃんと言えば良かったな。



(今まで本当にどうもありがとう。)



私は止まらない涙を拭いながら、帰路についた。