30点でも愛されてます!

その晩は思いっきり泣いた。
お母さんも一緒に泣いてくれた。
貧乏な親でごめんと謝られた時は、胸が締め付けられた。



お母さんは、一人で私を育ててくれた。
それはとても大変な事だっただろうと思ってる。
お母さんは偉いよ。
貧乏になったのがお母さんのせいだなんて考えたことはなかった。



「お母さん、もう泣かないで。
これから、私達、違う人生を歩み出そうよ。
もらったお金を有難く遣わせてもらおう。」

お金は遣う気はなかったけど、遠くに行くなら、やっぱり遣わざるを得ない。



アパートを引き払い、家具も家電も売り払った。
携帯も解約して、また新たに入り直した。
関西に行き、ネットで調べながら住む場所を決め、職を探し、小さな古い家を借りた。
古いけど、場所は良いし、前よりは広いし狭いけど庭もある。
お母さんは早速庭に花壇を作った。
しばらくして、私達は保護猫を引き取った。
遼のお母さんに貰ったお金のおかげで、今まで出来なかったことが出来た。



遼のことは極力考えないようにした。
心の奥底に封じ込めた。
ガッキーにも、連絡はしていない。
今回のことを話すのが辛いから。
結果的に、初めての親友を私は裏切ってしまったんだ。
一度だけ、葉書を出した。
私は元気だということと、落ち着いたら連絡する、と、それだけ書いて。