30点でも愛されてます!





「じゃあ、ちょっと出かけて来るね。」

「気をつけてね。」



私は、お母さんに手を振り、家を出た。



「あぁ、良い天気だな。」

ショッピングモールまで、自転車を飛ばす。
今日は、髪をカットして、靴を買うつもりだ。
センスがないのは相変わらずだけど、最近は少しだけ、身の回りのことにも関心が出て来た。



この街に住み始めて、早や三年の月日が流れた。
全くの知らない土地...最初は不安しかなかったけれど、馴染むのは意外にも早かった。
イメージ通り、関西は気さくな街で、何にしてもオープンだし、明るいから、沈んでた気分もずいぶんと癒された。



関西が良いんじゃないかと提案してくれたお母さんは大正解だったね。



三年前...突然、遼のお母さんがうちを訪ねた。



「お願いです。何も言わず、この街から離れて下さい。
あなたのことが嫌いだとか悪いとかいうのではありません。
ただ...遼とあなたは合わないと思うんです。
結婚しても、うまくいくはずがない。
勝手なことを言って、本当にごめんなさい。
でも、どうかわかって下さい。」

そして、私の前に見たこともない程の札束を置いた。
思ってた通りだったから、驚きは少なかった。



「わかりました。仰る通りにします。」

冷静な顔をして、私はそう言った。