30点でも愛されてます!

「遼、お嬢様達にあれをお聞かせしたら?」

「あぁ、そうだね。」

裏に引っ込んだ遼が、バイオリンを持って戻って来た。
えっ!?遼、バイオリンなんて弾けるの?



遼の演奏が始まった。
あ…聴いたことがある曲だ。
タイトルはわからないけど、きっと有名なクラシック。
思ったよりもずっと上手い。
まるで、プロみたいだ。
私は、遼のバイオリンの音色に酔いしれた。



すごいな、遼って。
お金持ちだってことは知ってたけど、まさかバイオリンまで弾けるなんて…
私は楽器なんて何も出来ない。
なんだか自己嫌悪だね。
いや、遼が凄すぎるだけなのかな?
うん、きっとそうだよね。



「お嬢様、踊りませんか?」

さっきのイケメンさんがそんなことを言う。
見れば、他の子達も踊ってた。



「え?でも、わ、私、ダンスなんて…」

「大丈夫ですよ。僕がリードしますから。」

「わ、分かりました。」



(わっ!)



イケメンさんの体が密着する。
なんだか照れ臭い。
でも、確かにこの人、ダンスがうまいのかも。
私、全然踊れないはずなのに、なんとかついていけてるみたい。



「ありがとうございました。」

「こちらこそ。」



演奏が終わると、教室の外からも拍手が湧き上がった。
私ももちろん拍手した。
本当に素敵だったよ。