30点でも愛されてます!

遼が私から少し離れて、片膝を着いて片手を差し伸べる。



「お帰りなさいませ。雅美お嬢様。」

「え?」

遼は何をやってるのか、私はどうすれば良いのかわからず突っ立ってたら、遼と同じような服装をしたイケメンが来て、私の手を取り、遼の前に連れて行った。



「さぁ、手を…」

言われるままに、私は遼の手に私の手を乗せた。
遼はにっこりと微笑み、立ち上がった。
そこでまた女子達の歓声が響き渡った。



「さぁ、中へ参りましょう。」

遼は何も気にしない様子で、私を教室の中へ連れて行った。
中にはヨーロッパ風の家具が置いてあり、何人かの女子がパンケーキやらオムライスを食べていた。
お客さんの傍には執事が立ってる。
皆、なかなかカッコイイ。



「こちらへ。」

遼が椅子を引いてくれた。
私はそこに腰を降ろす。



「何を召し上がりますか?」

メニューを手渡された。
ちゃんと印刷された立派なメニュー表だ。



(えっ!?)



オムライスやカレーが5000円、パンケーキが3000円もする。
飲み物もすべて1000円以上だ。



(執事カフェって、ぼったくり??)



かなりビビったけど、仕方なくパンケーキを注文した。
お金を持ってきてて助かったよ~