「私は君のことが大好き。でも、君は私のことを「好き」か「嫌い」かで聞かれたらきっと「好き」って答えるけど、「好き」か「大好き」かで聞かれたら迷うんでしょ?」



「そんなこと……っ」



言葉を詰まらせたのは、君が僕を試していることが分かったから。



ここで思うままに大好きだと言えば、君を僕に縛り付けることになる。



「バイバイ、ありがとう」


無理をして笑っているのがバレバレだった


僕は君のこういう無理をして笑っている顔の方が多く見てきたかも知れない


君に出会えたこと
僕を好きだと言ってくれたこと
嬉しかった


ありがとう


だから今度は君のことを幸せにできる人と出会って欲しい


君が隣にいて心から笑えるような


本当に一緒にいて楽しいと思える人と歩いて行って


もう君に無理をさせるような人と一緒に歩いたらダメだよ


頬が冷んやりとして、初めて雪が降り始めていることに気が付いた


ああ、君と別れた後に降ってくれてよかった

君といる時に降り出したら、きっと君のことを手放せなかっただろうから