「悠実ちゃんは…彰くんのこと好きなの?」
「えっ?」
「えっ?」
私も悠実も驚く。
そして、悠実は顔を真っ赤にする。
「えっ?」
それを見て、さらに私は…驚く。
突然、何を言い出すんだ。
「えっ、なんで?」
悠実は恥ずかしそうに優くんに聞く。
「いや、何となく」
これまた、優くんお得意の爽やかな顔をして、さりげなく言う。
「うっ」
悠実の困惑な顔。
でも、何か的を得たかのようなことを言われての困惑みたいな…
「こ、これ、内緒ね。絶対に言わんといてね」
「いいよ。いいよ。言わなくても…ご、ごめん。優くんが変なこと言って」
「う、うん」
「悠実」
近くで呼ばれる。
悠実のお父さんだろうか。
「じゃあ、また学校でね」
「うん」
私と優くんは、悠実にバイバイをする。
「…」
なんとなく気まずい雰囲気だけを残して、悠実は家族のもとへ。
「だろうね」
優くんは全てを言わない。
「うん」
「知らないんだろうね」
今度は…私が言う。
「…」
優くんからの返答はない。
たとえ、今日、菜々と彰くんが喧嘩をしたとしても、ふたりが付き合っているのは事実だ。
別れた訳ではない。
男女別とはいえ、同じソフトテニス部同士。
隣のコートで部活をしている。
悠実の目は、ことある度に彰くんに向けられているだろう。
菜々と彰くんが相当上手に付き合っていて、他人に知られていないのか。
それとも、周りの男子たちは知っているが、たまたまその男子たちと悠実とその友達が繋がりがなく知られていないのか。
でも、今日みたいに休みの日に一緒にお出かけしているんだ。
それも、私たちの中学校の生徒の御用達みたいなあの扶桑のイオンに。
だから、たまたま知らないだけなんだろうか。
それとも…
「なんとなく知ってるんじゃない?」
「えっ?」
少し遅れて…優くんが私の言葉に返答する。
「えっ?なんで?」
「だって、菜々という子といちばん仲がいいの晴良なんだよね」
「そうだけど」
「だから、言おうとしたんじゃない?彰のことを好きって」
「な、なんで?」
「晴良はあの子と仲いいの?」
「あの子?」
「今の子」
「ふつうかなぁ。いつも一緒ではないけど今日みたいに話はする程度」
「じゃあ、逆に聞くけど、その程度の子に自分の好きな子言う?晴良って」
「言わないかなぁ」
「じゃあ、なんで今の子は…言おうとしたの?」
「そ、それは…」
そうかぁ。
私が菜々と仲がいいから、本当に菜々と彰くんが付き合っているのかを確かめたかったんだ。
「噂では、菜々と彰くんは付き合ってるんじゃないか?ってこと?」
「そんなもんだろうね。晴良に言って、晴良の反応を見たかったんだろうね」
「はぁぁ、助かったぁ。悠実のお父さんがタイミング良く呼んでくれて」
「いやいや、思い切り顔に出てたよ」
「えっ、本当に?」
「めちゃ困った顔してたじゃん」
「って、優くんが悠実にいきなりあんなこと聞くからやん」
私は優くんを睨む。
優くんは…また爽やかな顔でごまかす。
「もうそれには引っ掛かりませんよ」
「それって?」
優くんは真顔で聞き返す。
うわっ、こいつ、無意識に爽やかな笑顔を連発してやがる。
そうやって、周りの女子を手玉に…
手玉に取ってる訳でもないか。
桃香ちゃんいるし…
「って、桃香ちゃんとのLINEはいいの?」
「あっ」
優くんは…慌てて、自分のスマホの画面を見る。
そして、慌てて返信をした。
モテる男も大変だなぁ。
それからしばらくして、みんなが合流して、行きと同様、ふた手に別れてパパの運転する車で帰宅した。
「えっ?」
「えっ?」
私も悠実も驚く。
そして、悠実は顔を真っ赤にする。
「えっ?」
それを見て、さらに私は…驚く。
突然、何を言い出すんだ。
「えっ、なんで?」
悠実は恥ずかしそうに優くんに聞く。
「いや、何となく」
これまた、優くんお得意の爽やかな顔をして、さりげなく言う。
「うっ」
悠実の困惑な顔。
でも、何か的を得たかのようなことを言われての困惑みたいな…
「こ、これ、内緒ね。絶対に言わんといてね」
「いいよ。いいよ。言わなくても…ご、ごめん。優くんが変なこと言って」
「う、うん」
「悠実」
近くで呼ばれる。
悠実のお父さんだろうか。
「じゃあ、また学校でね」
「うん」
私と優くんは、悠実にバイバイをする。
「…」
なんとなく気まずい雰囲気だけを残して、悠実は家族のもとへ。
「だろうね」
優くんは全てを言わない。
「うん」
「知らないんだろうね」
今度は…私が言う。
「…」
優くんからの返答はない。
たとえ、今日、菜々と彰くんが喧嘩をしたとしても、ふたりが付き合っているのは事実だ。
別れた訳ではない。
男女別とはいえ、同じソフトテニス部同士。
隣のコートで部活をしている。
悠実の目は、ことある度に彰くんに向けられているだろう。
菜々と彰くんが相当上手に付き合っていて、他人に知られていないのか。
それとも、周りの男子たちは知っているが、たまたまその男子たちと悠実とその友達が繋がりがなく知られていないのか。
でも、今日みたいに休みの日に一緒にお出かけしているんだ。
それも、私たちの中学校の生徒の御用達みたいなあの扶桑のイオンに。
だから、たまたま知らないだけなんだろうか。
それとも…
「なんとなく知ってるんじゃない?」
「えっ?」
少し遅れて…優くんが私の言葉に返答する。
「えっ?なんで?」
「だって、菜々という子といちばん仲がいいの晴良なんだよね」
「そうだけど」
「だから、言おうとしたんじゃない?彰のことを好きって」
「な、なんで?」
「晴良はあの子と仲いいの?」
「あの子?」
「今の子」
「ふつうかなぁ。いつも一緒ではないけど今日みたいに話はする程度」
「じゃあ、逆に聞くけど、その程度の子に自分の好きな子言う?晴良って」
「言わないかなぁ」
「じゃあ、なんで今の子は…言おうとしたの?」
「そ、それは…」
そうかぁ。
私が菜々と仲がいいから、本当に菜々と彰くんが付き合っているのかを確かめたかったんだ。
「噂では、菜々と彰くんは付き合ってるんじゃないか?ってこと?」
「そんなもんだろうね。晴良に言って、晴良の反応を見たかったんだろうね」
「はぁぁ、助かったぁ。悠実のお父さんがタイミング良く呼んでくれて」
「いやいや、思い切り顔に出てたよ」
「えっ、本当に?」
「めちゃ困った顔してたじゃん」
「って、優くんが悠実にいきなりあんなこと聞くからやん」
私は優くんを睨む。
優くんは…また爽やかな顔でごまかす。
「もうそれには引っ掛かりませんよ」
「それって?」
優くんは真顔で聞き返す。
うわっ、こいつ、無意識に爽やかな笑顔を連発してやがる。
そうやって、周りの女子を手玉に…
手玉に取ってる訳でもないか。
桃香ちゃんいるし…
「って、桃香ちゃんとのLINEはいいの?」
「あっ」
優くんは…慌てて、自分のスマホの画面を見る。
そして、慌てて返信をした。
モテる男も大変だなぁ。
それからしばらくして、みんなが合流して、行きと同様、ふた手に別れてパパの運転する車で帰宅した。
