昼下がりの緑地公園。
戯れる園児たちを横目に4人は思いにふける。
イオンで買ったドーナツを頬張りながら。
そして、それぞれの園児の頃の思い出を語り始める。
きっかけは…彰くんのひと言。
「晴良、どんな子だったの?」
すると、優くんが
「とてもおとなしい子だったよ。声も小さくて」
「えっ、そうなの?」
菜々がびっくりする。
「え、今もおとなしいんですけどぉ」
私は負けじと言い返す。
「ねっ、おとなしくないし、声も小さくないでしょ」
菜々が優くんに言う。
「彰くん、菜々はどんな子だったの?」
私は菜々のことを聞く。
「今と変わらないよ。めちゃ活発」
「はぁぁ」
菜々が顔を赤くする。
「菜々から聞いたとあると思うけど、滑り台事件」
「あ、聞いた、聞いた」
「えっ、何?滑り台事件って」
優くんが笑いをこらえて3人に聞く。
「それはね…」
私が滑り台事件の真相を言おうとすると、必死に菜々が邪魔をする。
しかし、さらりと彰くんが言ってしまう。
自分に残った証拠、傷を見せながら。
「菜々って凄い子なんだぁ」
優くんがそう言うと、菜々はさらに顔を赤くして、彰くんを睨みつける。
「ははっ、じゃあ、彰くんはどんな子だったの?」
優くんは、とっさに菜々に弁明させる機会を与える。
すると、今度は仕返しと言わんばかりに菜々が言う。
「どっちかというと天然で、どんくさいかなぁ」
すると、彰くんは自分で自分を指差しながら…
「俺って、天然?どんくさい?」
「だって、私が落ちても避けきれなかったし」
「いやいや、誰も滑り台で人が落ちてくるとは思わないし」
「あのくらい避けられるでしょ」
「無理無理」
「じゃあ、やってるみる?」
菜々は目の前の滑り台を指差して言う。
「はぁ」
そんなふたりのやり取りを聞いて、私も優くんも大笑いする。
そして、そんなふたりを見て優くんが…
「こ、これって、ふたりが…」
「ふたりが?」
彰くんと菜々が同時に優くんを見る。
「天然?」
「はぁぁぁ」
「えっ」
ふたりは声を裏返して反応する。
そんなふたりを…さらに私と優くんが爆笑する。
「じゃ、じゃあさぁ、優くんはどんな子だったの?晴良」
菜々が聞く。
それに合わせて、彰くんも私を見る。
「えっ、優くん。優くんかぁ…外見はめちゃ変わったけど、前からこんな感じだったと思う」
「外見?」
「うん。こんなに背が伸びるとは思ってなかったし、顔だってこんな小さくなるって」
「いやいや、小さくなったんじゃなくて、保育園の頃は、確か四頭身だったんじゃない?保健で習わなかった?」
「あ、保健の育児ね」
「なんかあったね。そんなの」
「ま、確かにね。さっき、イオンでも周りの女の子たちが優くんのこと見てたよね」
「うん。見てた、見てた」
「優くんってモテるんじゃない?」
「いや、まぁ。でも…」
「晴良から初めて優くんのこと聞いた時、なにわ男子の長尾くんに似てるって聞いてたし」
「あ、菜々、やめてよぉ」
「ああ、それね。たまにクラスの子に言われるよぉ。そのなにわ男子の長尾っていう人知らないけど」
「えっ、この人だよ」
菜々が急いでスマホからなにわ男子の画像を出し、優くんに見せる。
なにわ男子の全員がピンクの服を着ている画像だった。
そして、その中のひとりを指差す。
「そ、そう言われても…わからないよぉ」
菜々と彰くんが、その画像と優くんを見比べて
「確かに」
「やっぱり似てるわぁ」
ふたりが言う。
「私は高橋くんの方が好きだけどね」
なにげに菜々が言う。
菜々にみんなが目線を向けると…
あれ…なんか違和感。
私だけじゃなく優くんも気付いたみたいだ。
そして、優くんがさりげなく彰くんを呼び、こそこそと耳打ちをしている。
そして、それを聞いた彰くんが菜々に耳打ちをする。
「ええええっ、うわっ、うわっ」
菜々が大声を張上げ、みるみるうちに顔が赤くなる。
周りで遊んでいる園児たちもこっちを見る。
「彰くんも会った時から気付いてなかったの?」
私が言うと
「全然」
彰くんもなぜか顔が真っ赤になる。
「やはり、ふたりとも天然なんだね」
私が言うと、優くんも大笑いする。
こんな広大な公園で、そんなこと指摘されても…簡易トイレしかないし…
前、後ろを反対に上着を着た菜々は、どうしようもなかった。
戯れる園児たちを横目に4人は思いにふける。
イオンで買ったドーナツを頬張りながら。
そして、それぞれの園児の頃の思い出を語り始める。
きっかけは…彰くんのひと言。
「晴良、どんな子だったの?」
すると、優くんが
「とてもおとなしい子だったよ。声も小さくて」
「えっ、そうなの?」
菜々がびっくりする。
「え、今もおとなしいんですけどぉ」
私は負けじと言い返す。
「ねっ、おとなしくないし、声も小さくないでしょ」
菜々が優くんに言う。
「彰くん、菜々はどんな子だったの?」
私は菜々のことを聞く。
「今と変わらないよ。めちゃ活発」
「はぁぁ」
菜々が顔を赤くする。
「菜々から聞いたとあると思うけど、滑り台事件」
「あ、聞いた、聞いた」
「えっ、何?滑り台事件って」
優くんが笑いをこらえて3人に聞く。
「それはね…」
私が滑り台事件の真相を言おうとすると、必死に菜々が邪魔をする。
しかし、さらりと彰くんが言ってしまう。
自分に残った証拠、傷を見せながら。
「菜々って凄い子なんだぁ」
優くんがそう言うと、菜々はさらに顔を赤くして、彰くんを睨みつける。
「ははっ、じゃあ、彰くんはどんな子だったの?」
優くんは、とっさに菜々に弁明させる機会を与える。
すると、今度は仕返しと言わんばかりに菜々が言う。
「どっちかというと天然で、どんくさいかなぁ」
すると、彰くんは自分で自分を指差しながら…
「俺って、天然?どんくさい?」
「だって、私が落ちても避けきれなかったし」
「いやいや、誰も滑り台で人が落ちてくるとは思わないし」
「あのくらい避けられるでしょ」
「無理無理」
「じゃあ、やってるみる?」
菜々は目の前の滑り台を指差して言う。
「はぁ」
そんなふたりのやり取りを聞いて、私も優くんも大笑いする。
そして、そんなふたりを見て優くんが…
「こ、これって、ふたりが…」
「ふたりが?」
彰くんと菜々が同時に優くんを見る。
「天然?」
「はぁぁぁ」
「えっ」
ふたりは声を裏返して反応する。
そんなふたりを…さらに私と優くんが爆笑する。
「じゃ、じゃあさぁ、優くんはどんな子だったの?晴良」
菜々が聞く。
それに合わせて、彰くんも私を見る。
「えっ、優くん。優くんかぁ…外見はめちゃ変わったけど、前からこんな感じだったと思う」
「外見?」
「うん。こんなに背が伸びるとは思ってなかったし、顔だってこんな小さくなるって」
「いやいや、小さくなったんじゃなくて、保育園の頃は、確か四頭身だったんじゃない?保健で習わなかった?」
「あ、保健の育児ね」
「なんかあったね。そんなの」
「ま、確かにね。さっき、イオンでも周りの女の子たちが優くんのこと見てたよね」
「うん。見てた、見てた」
「優くんってモテるんじゃない?」
「いや、まぁ。でも…」
「晴良から初めて優くんのこと聞いた時、なにわ男子の長尾くんに似てるって聞いてたし」
「あ、菜々、やめてよぉ」
「ああ、それね。たまにクラスの子に言われるよぉ。そのなにわ男子の長尾っていう人知らないけど」
「えっ、この人だよ」
菜々が急いでスマホからなにわ男子の画像を出し、優くんに見せる。
なにわ男子の全員がピンクの服を着ている画像だった。
そして、その中のひとりを指差す。
「そ、そう言われても…わからないよぉ」
菜々と彰くんが、その画像と優くんを見比べて
「確かに」
「やっぱり似てるわぁ」
ふたりが言う。
「私は高橋くんの方が好きだけどね」
なにげに菜々が言う。
菜々にみんなが目線を向けると…
あれ…なんか違和感。
私だけじゃなく優くんも気付いたみたいだ。
そして、優くんがさりげなく彰くんを呼び、こそこそと耳打ちをしている。
そして、それを聞いた彰くんが菜々に耳打ちをする。
「ええええっ、うわっ、うわっ」
菜々が大声を張上げ、みるみるうちに顔が赤くなる。
周りで遊んでいる園児たちもこっちを見る。
「彰くんも会った時から気付いてなかったの?」
私が言うと
「全然」
彰くんもなぜか顔が真っ赤になる。
「やはり、ふたりとも天然なんだね」
私が言うと、優くんも大笑いする。
こんな広大な公園で、そんなこと指摘されても…簡易トイレしかないし…
前、後ろを反対に上着を着た菜々は、どうしようもなかった。
