電話越しに聞こえてくるのは幼なじみの修也だ。

「誰かと思ったら修也か。どーしたの?」

「今日暇?暇ならうちの手伝いして欲しいんだわ。」

「大丈夫。帰ったらすぐ行くね」

「おう。頼むわ。」

修也は私の1個上の高校3年生で実家がケーキ屋を営んでる。

「嫌なことは忘れて早く修ちゃんのお母さんのケーキ食べいこ。」

私はまだ何もこの時はわかっていなかった。

咲坂恋とのこれからの事を。